正気を取り戻す方法
「報酬(正気度)は探索者の一行が冒した危険の度合にだいたい比例するものであるべきである」
(ルールブック89p)
セッション終了後、探索者たちに与える正気度の値について、どのような事柄に対してどの程度与えれば良いか大まかな目安をまとめてみました。
匙加減に迷った際の指標として、どうぞ。
○メインの事件を解決した:
一般的なレベルのシナリオであれば、1D10が適当でしょう。
ちなみに「比叡山炎上」では「冒険が終了し、その事件を解決できたり、邪悪な存在を封じたりできた場合には、ボーナスとして、現在正気度に1D10を加える」と明記されています(54p)。
内容が簡単であったり、SANチェックの回数が少ない(減る正気度が少ない)シナリオであれば、1D6で充分です。
特に重要な事件や、難しいシナリオを解決した場合には、2D6の正気度を与えても良いでしょう。ただし多用すべきではありません。
シナリオの解決に失敗した場合は、1D3が適当な値です。
○クリーチャーを倒した:
「モンスターを打ち負かしたことに対する報酬はそのモンスターに遭遇したことによる正気度喪失を上回るものであってはならない」
(ルールブック89p)
シナリオに登場したクリーチャーを打ち負かした(退治、退去など)場合、そのクリーチャーの喪失正気度と同じ値を与えます。
ただし、「クリーチャーを打ち負かす」事がシナリオのメインの目的である場合、このボーナスは無視して良いでしょう。
例)ミ=ゴを倒すことがシナリオの目的の場合、事件解決で得られる正気度は1D10(1D10+1D6ではない)
また、比較的倒しやすいクリーチャーが複数登場するシナリオの場合、倒した数に応じて固定値を与える方法もあります。
この場合の最大値は、そのクリーチャーの最大喪失正気度となります。
例)ミ=ゴを1体倒すごとに1点の正気度を得る場合、10体倒したとしても得られる正気度は最大6点
○NPCを救済した:
不幸な状態にある(陥るかもしれない)NPCを「救った」際に、このボーナスを与えます。
この「救済」には生命の危機だけでなく、哀れな霊を成仏させるなどの精神的な救いも含みます。
ボーナス正気度の値は救済の難易度で決めると良いでしょう。
(探索者達が常識的な行動をしていれば救済できるなら1D3。ダイス目の幸運に左右されるなら1D6。シナリオ上では死亡・消滅等が決定していたが、奇跡的に救済できたのなら1D8)
なおこのボーナスは基本的に、助けた人数分与えます。
(2人助ければ1D○を2回、3人助ければ1D○を3回振るということです)
○犯人を捕獲した:
シナリオ上では死亡、もしくは逃亡予定だった犯人を生かして捕らえた場合、このボーナスを与えます。
ボーナス正気度の値は捕獲の難易度で決めると良いでしょう。
(探索者達が少し努力すれば捕獲できるなら1D3。ダイス目の幸運が必要なら1D6。奇跡的な捕獲であれば1D8)
○アイテム(アーティファクトや魔道書)を手に入れた:
シナリオに登場したアイテムを探索者達が入手した場合、状況に応じてボーナス正気度を与えても良いでしょう(1~1D3程度)。
○アイテム(アーティファクトや魔道書)を破壊した:
シナリオに登場したアイテムを探索者達が破壊した場合、状況に応じてボーナス正気度を与えても良いでしょう(1~1D3程度)。
その他、特殊な状況を探索者が乗り越えたとキーパーが判断した場合、ボーナス正気度を与えても良いでしょう(1D3~1D6程度)。
愛着のある探索者達とは、長い付き合いを楽しみたいものです。生かさず殺さず。
では、良いセッションを。