トオキ ハル

時は早春、卒業式も間近な三月のとある日。

「仲良し三人組」の高校生たちが、思い出の地で遭遇したある事件とは…?

――捕らわれの魂――

 

 屋根裏部屋にはネズミが充満していた。3人がその中を歩くと、足元のネズミは避けていくが、隅のほうに固まり何かごそごそしている。その中で「ぼり…、ぼり…」と嫌な音を立てている一角、そこの前に立つと、3人は一斉に明かりを向けた。

 

KP:はい。そうすると、そこには、無数の鼠が何かに群がっている光景があります。で、そのネズミたちからちょっと離れたところに、さっき見た人面鼠。こいつがまた、指を齧ってます。で、そいつがちいちいと声を出して鳴くと、その群がっていたものが、少し、崩れます。で、その下にあったのは、子供の遺体です。あなた方の記憶にある、鳥越要の、8歳の遺体。そしてその遺体は、あちこちが齧られています。

早川:…うわあ。

KP:それを見せるために、鼠の群れを避けた、と思える行為です。そして、その向こう側に、薄く透き通って、向こうが透けて見える要の姿。やはり子供。それがあなた方を見て、ぱくぱくと口を動かしています。…SANチェック。

樋口:ここは成功しておきたい。13。成功。

相模:うん、06。ばっちり。

早川:あ、やっちゃった。(一同笑)

樋口:ここでかよ!(笑)

KP:何このオチ担当。(笑)えー、目の前の光景全部ひっくるめて、成功の人は1点。失敗の人、1D8。(笑)

早川:ですよねー。7!(一同笑)ごめん、ごめん。

KP:え、それって…。5分の1いった? ひょっとして。

樋口:いった。6までは、セーフだったんだけど。

KP:とりあえず、〈アイデア〉。失敗すれば、発狂しない。

樋口:失敗したまえ!

早川:85? 失敗!

KP:おおー!

樋口:良かったー! やばいところであった。

KP:明かりをつけて見えたのは、そのような光景でした。

相模:カナ!

KP:で、要は皆さん方を認めると、前の方にこう、近付いてこようとしてるんですけど、その場で足踏みをなぜかしている感じ。で、口は相変わらずぱくぱくと動いて、あなた方に話しかけているような感じです。

相模:必死な感じ?

KP:必死…、そうですね。

樋口:何が伝えたいんだ、要!

KP:で、周りにいたネズミたち。それが、人面鼠が、おかしな事を。鼠の鳴き声でもない、さっきの笑い声のような、分かる言葉でもない。何か分からない言葉。これを、口にした途端、あなた方に群がってきます。

樋口:うう…。

相模:ぎゃあ。

樋口:うおー! と言って剥がしつつ、わらわら来るんですね。

KP:という訳で、ここから戦闘になります。今回の戦闘なんですが、鼠は集団で行動します。DEXは一番早く、18です。

樋口:はええ!

早川:そこは諦めてるから、いい。

KP:で、あなた方に群がってる鼠は、ひたすらあなた方を齧ります。

早川:あいたた。

相模:避けは出来ますか?

KP:出来ます。払い落とす感じね。で、あなた方がどんな行動が取れるかというと、まず、〈説得〉か〈言いくるめ〉が出来ます。

樋口:ほう。

KP:それをすることによって、要の姿がだんだん薄れていく。MPをだんだん削っていく感じですか、ある意味。これで要のMPを削りきると、要は消えます。

樋口:要するに、成仏させろって事ね。

KP:それがまず、一つ目の手段。ただ、本当に成仏したかどうかは、これではあなた方に認識できません。もう一つの手段は、キーワードを組み合わせて言葉をかける。これで当たりがうまく引ければ、そのままエンディングに進みます。

早川:うーむ。

KP:あなた方にもはっきりとわかる、要がちゃんと成仏した、そういうエンディングになります。えーと、〈言いくるめ〉や〈説得〉で与えるダメージなんですが、基本は1D6になります。で、このときもキーワードを使うことが出来て、キーワードを組み込んだ言葉を喋りながら、〈説得〉や〈言いくるめ〉で成功すると、組み込んだキーワード1個につき、1点ダメージが増えます。

樋口:キーワードは、何回でも使用可能?

KP:はい、可能です。でないと、組み合わせがわかんないからね。

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